泉南清掃事務組合議会の行政視察。7年経っても震災の爪痕大きな陸前高田市と岩沼市へ。

泉南清掃事務組合議会の行政視察に行かせていただきました。泉南清掃事務組合は男里川の河口にあり、泉南市と阪南市の泉南清掃工場、温水プール、リサイクルセンターを管理運営する組合です。今回の視察は東北、岩手県の陸前高田市、宮城県の岩沼市(こちらは名取市、岩沼市、亘理町、山元町が共同運営する施設)に視察受け入れしていただきました。

まずは陸前高田市へ。

市役所は現在プレハブです。平成33年度には別の場所で新築される予定です。

こちらでは東日本大震災による被災および復旧状況、そして災害廃棄物の処理についてレクチャーを受けました。陸前高田市の平成16年時点での宮城沖地震における津波想定高さは5.5メートルであったそうです。しかし平成23年3月11日の実際の津波高さは17.6メートル。そのすさまじさが分かります。陸前高田市で実際処理を行った災害廃棄物は約200万トン。災害廃棄物処理事業には約790億円の費用がかかりました。

一方、泉南清掃事務組合管轄で現在、南海トラフ巨大地震が発生した場合に発生すると予測される災害廃棄物は約26万トン。泉南清掃工場の一日のゴミ処理能力は190トン。泉南清掃事務組合では今後、平成31年度以降ですが、災害廃棄物処理計画を策定予定しています。

陸前高田市は東日本大震災検証報告書(概要版資料編)を作成し、全国・全世界の防災減災の資料として発信していただいています。

写真は陸前高田市の様子。写真奥にスーパー堤防が見えると思います。

奇跡の一本松です。松の向うはユースホステル跡。写真右側は気仙川の水門です。

陸前高田市の皆さんには本当に分かりやすく、ナマの声を聞かせていただきました。また現地を丁寧にご案内も頂きました。本当にありがとうございました。

二日目は岩沼市にある亘理名取共立衛生処理組合(名取市、岩沼市、亘理町、山元町)です。

こちらも震災で大きな被害を受けた地域で、この岩沼東部環境センター(ぽぽか)は平成28年4月に竣工、稼働しています。こちらの組合は、ごみ処理事業と合わせてし尿処理事業も行う組合です。

こちらでも震災の被害に対して事前にどんな準備ができたのか、事務所機能を確保するためには、広域連携は、などなど、さまざま実務的なお話をお聞きすることができました。ご準備いただきました皆様、本当にありがとうございました。

そして最後は、岩沼市の被災地域、千年希望の丘へ。

こちらでも語り部の方に生々しいお話をお聞きすることが出来ました。ありがとうございました。

陸前高田市でお聞きした内容ですが、とにかく大きな地震が来たら、特に海に近い人、海抜の低い地域にいる人は高台に逃げる。何よりも命が大切。L1(レベル1:おおむね100年~150年周期で発生するマグニチュード(M)8クラスの地震・津波)地震にはハード、すなわち堤防や建築、避難所などで対処。L2(レベル2:過去数千年間に発生した記録は見つかっていないが、発生すれば甚大な被害をもたらす恐れがあり、あらゆる可能性を考慮したM9程度の巨大地震・津波)にはソフト、「とにかく逃げる」で対処。これを肝にして、普段から訓練や備えをしておかなければなりません。

最後になりましたが、本当に現地を目の当たりにして、震災のすごさ、むごさを知りました。被害にあわれた方に心からお見舞いを申し上げ、お亡くなりになられた方に心からご冥福をお祈りいたします。

今回の視察内容はしっかり地元に持ち帰り、今後の活動に活かしていきたいと思います。ご準備いただきました皆様、ありがとうございました。

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