(仮称)阪南市立総合こども館 整備事業計画についてのカンタンな説明。

阪南市には公立の幼稚園が4園、保育所が3所あります。

どれも老朽化しており、7か所中6か所は未耐震建物です。それも1か所は我々建築業界では第一世代と呼ばれる昭和45年築の鉄筋コンクリート造です。きわめて危険な状態です。白アリも発生したりしてますけど、子どもがいるから強い薬を使えず、騙し騙し使ってる状態です。

皆さんご存知の通り阪南市は税収も少なく、財源が乏しい市です。乏しいなりに一生懸命頑張っている市です。

このブログででも財政問題を取り上げたりして、お伝えしている通り、慢性的な市民病院の赤字問題から解放され、小中学校においては整理統合対象校を除いては校舎も体育館も耐震化率100%を達成します。

さぁ、これから幼稚園と保育所、となったのですが、先ほど申しました通り財源が乏しく、すぐには出来ません。ゆっくりゆっくり20年も30年も時間をかけてやらなくてはならないのかな、と内心思っておりました。現場である建築物は今にも危険な状態なのに。そんな中、今回の整備事業が提案されました。

カンタンに整理したいと思います。

(仮称)阪南市立総合こども館 について

公立幼稚園・公立保育所を一カ所にまとめます。

たぶん普通に聞いたらビックリされたと思います。

少しわかりやすく図にしてみました。(図をクリックしてください、大きくなります)

kodomokan

今阪南市が抱える問題と、この総合こども園に対するメリットデメリットについてです。

何はともあれ

「子どもの安全」を守る

ということ。

次に、

内閣の地域再生戦略交付金の活用ができる

ということ。

特に「子どもの安全」を守る事に関しては、これ以外に方法がないのではないかとも思います。ただし、上の図にも書いておりますし、先日の市議会の全員協議会でも議論しましたが、「地域福祉・地域教育」をしっかり見つめなおし、積極的、前向きに取り組んで、これを機会に「阪南市の子育ては素晴らしい!」「子育てするなら阪南市が一番!」と言えるような施設にしなければいけません。これからもしっかり検討・議論し、子ども達の未来のため、理想論だけでなく現実を見つめ、今できることを一生懸命やりたいと思います。

 

以下、上記の図の内容を書き写しておきます。

 

(仮称)阪南市立総合こども館

阪南市内の公立4幼稚園(まい・はあとり・朝日・尾崎)3保育所(下荘・石田・尾崎)を元ヤマダデンキの民間空き店舗に集約。

 メリット

長年の懸案事項であった幼保施設の老朽化問題が解決

子どもの安全確保

保護者・職員(大人)の安全安心

インフラ問題(幼稚園・保育所)の短期解決

阪南市全体の教育・保育・子育ての拠点

質の高い幼児教育保育

地域連携により子育て総合支援

全国の先駆的取り組みとして内閣補助を受け阪南市財政への影響が少ない

デメリット

地域から子どもの声が無くなる

→地域福祉・地域教育として積極的かつ前向きに取り組む

財政負担が増える

→1施設ずつ解決していくより財政も時間も圧縮できる

地域福祉の拠点が無くなる

→他の施設(公民館・住民センターなど)も含めて子どもを取り巻く環境を整備

唐突すぎる

→これから丁寧に住民説明

市の試算

(1)既存施設利用(現況のまま各施設を建て替え):総額25.7億円(うち交付金5.4億、市一般(現金)8.7億、市債(借金)11.6億)

市民【56,500人】一人当たり現金15,400円、借金20,530円)

(2)総合こども館(今回の計画):総額20.7億円(うち交付金8.5億、市一般5.1億、市債7.1億)

市民【56,500人】一人当たり現金9,030円、借金12,570円)

※もちろん上記、国の交付金も我々の税金ですが、現在の地方自治制度においては交付金をいかに多く獲得するかが自治体の生き残る道です。

 

もしも、現状のまま運用したとしたら?

メリット

地域に密着

愛着、伝統がある

デメリット

建物が危険

建物老朽化

解決するのが「超」長期化する。たぶん20年も30年もかかります。

少子化

路上駐車などによる近隣トラブル(保育所の送迎時の路上駐車が問題になっています)

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