予算審査特別委員会1日目。財政非常事態宣言についての集中審査。

予算審査特別委員会1日目。(ボリュームが多すぎてアップする順番がバラバラになってすみません)

私は副委員長として参加させていただいています。

もちろん予算の中身について詳細の審議をするわけですけども、その前提として「財政非常事態宣言」について審査させていただきました。

私の質疑の中から抜粋して(私のメモですが)下に記します。

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時間のない人は大切な部分を赤字にしますので、そこだけ読んでみてください。基本的に《 》で名前の書いてないQは上甲、Aは市長です。

まず、前半は市長のスペシャル対談としてチラシが市民の皆様に配布されていましたのでその内容から。後半は非常事態宣言についての質疑答弁になります。


Q.チラシ、スペシャル対談はいつ行われた?

A.適宜、ずいぶん前から意見交換をさせていただいてる。

Q.内容に間違いはない?

A.もちろん、責任をもって書かせていただいている。

Q.2月18日に財政非常事態宣言が発出され、その週明けに市長自ら駅で配っていた?

A.駅立ちをさせていただいた。

Q.土日祝日で市民と談笑している写真を見かけた。非常事態の認識、時間の余裕あったのか?

A.質問の趣旨は分からない。不安だ、など様々な意見を聞いている。ビラについても手続きを踏んだ上のものだと認識している。「不安を煽らない」というのが一番の課題である。

Q.このチラシで市民は不安になっている。不満も持っている。チラシに「非常事態宣言はコロナの影響だ」と書いている。市長の認識は?

A.基本的には歳出は国からの交付金を中心としてお示ししている。

Q.コロナの影響で財政非常事態宣言?

A.コロナ禍の影響は大きい。

Q.社会経済全体が大きく打撃を受けている?

A.質問の意図が分からないが、コロナの影響は社会経済に受けている影響が原因である。

Q.「前市長のもとでの(仮称)総合こども館に代表されるハコモノ行政のツケ」とある。ハコモノとは?具体的にあげて。

A.具体的にというより、結果として、阪南市の財産であった教育行政としてハコが残ってしまっている。前市長のもとで様々な必要に応じてだと思うが、施設を建てたり買ったりしている。それが施設として維持が困難になってきた。ハコモノ行政としての認識としては間違っていない。

Q.一つ一つ議論をした過程がある。それを「ツケ」として表現するのは、阪南市民の不安を煽っている

A.それについては市民の不安を煽っていない。貴重な財源をどう使っていくかをしっかりやっていこうという意味でお示しした。

Q.「コロナ禍でもし総合こども館が運営されていれば、大切な子ども達のいのちや健康が脅かされ、阪南市の保育行政は数年単位でストップし続けたはずです」という根拠は?

A.根拠というより、現実としてそういうことが起こっただろうと思う。様々な関係者から感染症の懸念があった。そういったことを踏まえて、現状としてよかったと思う。

Q.イメージでこういうことを言っていいのか?鴻池幼稚園(定員810名)も普通に運営し続けているところがある。どういうエビデンスを示す?

A.私も図面を見せて頂いたが、専門家が言っていた。エビデンスというか、小さな施設でも起こっているので、大きな施設で起こっていないということだけでは済まされない。

Q.イメージだけでデマを流すのはいかがなものか。チラシの目的は何か?

A.非常に有意義なビラであった。

Q.市長として、阪南市の代表として、どうかと思う。  「財政非常事態宣言は3年」という期間について、行政全体で共有できてたのか?

A.当然ながら、私の任期中に、危機的な状況を打開するのだということである。議会軽視ではない。

Q.「3年という期間」は部長級で共有されていたか?

A.今の行革プランを強化するということである。短期という事はそういう事だ。(・・・いっこも質問に答えない・・・)

Q.副市長に聞く。「3年という期間」を知っていたか?

A.《副市長》確かに「3年」という答弁をしていないが、念頭には「3年」という言葉はあった。

Q.皆さんで「3年」がオーソライズできていたら、答弁として出てきたはず。

A.《副市長》行政マンが「短期」というと普通「3年」ぐらいを示す認識を持っている。

Q.「3年」という具体的な数字は共有されていなかったが、だいたい行政マンのニュアンスで「3年ぐらい」という感じだった?

A.《副市長》そういう認識だった。

Q.やっぱり具体的に「3年」が共有されてないのに、このチラシに書かれた。情報の出方に問題がある。  とりあえず行財政構造改革プランに関しては6月までに、令和3年度決算を黒字にもっていくようなプランをバシッと出すべきだが?

A.私の責任をもって、行政経営会議の合意の上、しっかり出せる形で出す。フワフワしたもの、合意できていないものを出すのは議会軽視になるので、出来るだけ早く内容については固めていく。

Q.6月までにはっきりしたものを出すロードマップとしては共有できている?

A.《副市長》ロードマップは上半期で、ということで示している。大阪府からの行政改革担当理事も4月からの配属になる。全貌を6月までに、というのは非常にタイト。

 

非常事態宣言について

Q.「3年をめどに続ける」というが、どうなったら宣言を解除するのか?

A.3年で解除するという事ではない。行財政構造改革の目標を達成して安定した財政運営が出来るところまで見極める。宣言の解除は色々意見を聞きながら判断する。

Q.「3年をめど」のイメージは?

A.《副市長》(宣言は)3年間で解除するものではなく、中期的な取組になる。

Q.チラシには「財政非常事態宣言はいつまでやるんですか」「3年をめどに」と書いているが?

A.重点的に行う期間として喋っている。他の市町でも非常事態宣言を出したままになっている。強化期間が3年という意味。

Q.強化期間が3年で、非常事態宣言は3年ではない、その時の状況を見て、ということ?

A.その通り

Q.このチラシは間違いということですね。揚げ足とって悪いですけど。

A.まさに揚げ足である。3年をめどにしっかり取り組むということ。

Q.これを読んだ市民は、非常事態宣言は3年と理解する。修正するなり、市民には正しい情報を流すように。  できるだけ早く明確な(行財政構造改革プラン)改定版を出すべきだと思うが?

A.努力は出来るだけ早くする。4月に専任のものを招聘し、部屋もできて、部長にも支持をしている。これから取りまとめをする。6月に責任をもって、出来るだけ具体的にお示ししたいが、明言は避ける。

Q.ビジョンがはっきりしない。とりあえず今できない理由を探さないで、非常事態宣言ですので、本気で取り組んでほしい。  今回の予算において、今まで8年連続で財政調整基金を取り崩しているのが問題だといいながら、なぜまた今回、財政調整基金を取り崩す?

A.《行政経営室長》8年連続で取り崩して危機的な状況に追い込まれているが、端的に言って歳入歳出のバランスが取れていない。

Q.市長が黒字にしようと思えばできたと言ったが、財政調整基金を今回1億円残したのはなぜ?

A.《行政経営室長》災害等の備えとして財政調整基金を1億円残す前提で予算を組んだ。

Q.以前、災害時に必要な財政調整基金は3億だという答弁と頂いたが、今回なぜ1億になっている?

A.《行政経営室長》財政を組む者の立場としては、財政調整基金は標準財政規模の10%ぐらい必要というのが一般的であるが、阪南市なかなかそうはいかない。3億というのは経験則の中でとらえている数字。

Q.標準財政規模の10%というと11億。なおさら1億円はなぜ?

A.《行政経営室長》平成30年度の台風の被害で支出した7,200万円が基準に考えると1億円程度が必要であると考えた。

Q.あの時は台風で、起こるかもしれない大型地震が来た時に想定外というのか?基準値を変えると何について議論して良いか分からない。しっかり3億確保するべきでは?

A.《行政経営室長》3億程度は確保できるように頑張りたいが、それもままならない非常事態宣言である。

Q.市長の思いは?

A.歳入歳出のバランスが取れていない。そういった中で地震や自然災害があっても1億は横へしっかり置いて予算を組む。そうして組んだら5千万程度の赤字が出た。

Q.本当に地震が来て、阪南市内の6,667人が避難をして、実際3億円かかったとする。その時、1億に目減りしていることを市長はどう説明する?

A.もちろんそうなると、そのほかの基金もあるので本市あげて対策を練る。

Q.ほかの基金を使ったらだいたい回るだろうという予測で良いのか?

A.大地震があっ「たら」とのことで質問いただいているが、その時には想定外のこととして対処してまいる。(のちに想定外ではない、と訂正あり)

Q.しっかりと市民説明をしてほしい。  行財政構造改革プランの改定版を出すという事で、どこまで改定版で改革をするのか?

A.そこのところもしっかりと6月議会で答える。まずは財調に頼らない、災害の備えもする、そういったことを実現していく。

Q.令和4年度予算は財調取り崩し無しの単年度黒字で組む?

A.努力をする。そのための非常事態宣言である。

Q.ぜひ頑張ってほしいし、1日も早く方向を示してほしい。  非常事態宣言で職員の皆さんの身を切る改革とはどんなイメージ?

A.組合の皆さんと確認書を取り交わしているので、それを守ったうえで、と考えてる。

Q.職員の皆さんにも給料に手を付ける?

A.具体的にという答弁は控える。私を中心にした給与削減、管理職の皆さんも長く協力をしていただいている。行政の規模を縮小したり、仕事を変えていくことは職員に負担がかかる。とにかく金のない中で、自分の給料を削ってでも子ども達の教育、福祉、医療に少しでも拠出したいと思っている。

Q.市民の皆様の不要不急のサービスを削るというのは?

A.市民サービスに係る事務事業、受益者負担にも見直しもかけていく。具体的にはもう少し後でお示しをする。

Q.不要不急のサービスは今までも削ってきた。重要・緊急のサービスもカットしなければならない必要もあるのでは?

A.いのち・健康に大きく影響を与えるところは支えていく。そのうえで行革を取り組んでいく。短期間のうちは、どういう形であれ、構造的な原因があるので、歳入・公共施設についてもあり方を検討していく。そういうことは中長期である。なるだけいのち・健康に直結するところに痛みがない形で進めていきたい。

Q.構造的な問題、用途地域の変更など、非常事態なので先延ばしせずに、今日にでもしたら?市長の危機感は?

A.非常事態を発出しているという事は危機感を持っていること。成果が見ていただくようなところにないかも知れないが、対策は進めている。

Q.言葉では危機感のことが聞こえるが、市民の目には街角で手を振っている市長や、市民のおばちゃんたちとゆっくり喋っている市長が写るので、「緊急事態だ」ということで取り組んでほしい。  令和3年度予算を単年度黒字化しようとすると、どれくらいの歳入が必要か?

A.《総務部長》財政調整基金については歳入歳出のバランスをとるために取り崩している。今回3億2100万円の取り崩しを行っている。これに合わせて雑入が5100万、合計3億7000万円の改善が必要となる。


これ以外にも予算書の詳細についてもたくさん聞かせていただいています。

上のやりとりで、市長のビジョンのなさ、危機感の不足がよく分かっていただけたと思います。とりあえず非常事態宣言をするけど、中身についてはこれから。大災害などの対応も、あっ「たら」その場で何とかする、というようなスタンス。これじゃあんまりです。

予算審査は2日目へと続きます。

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