総務事業常任委員会。ビジョンのない市長は2期目も続く。せめて議会は前向きに。

先日市長が2期目の初登頂を終え、初めての常任委員会が開催されました。

今回は12月議会に向けた事前説明的な案件が多かったので、そのあたりはまた議会の時にご紹介するとして、それ以外の部分「その他案件」のところのお話をします。

今回説明のあったのは「阪南市総合戦略(素案)」について。

そもそも「総合戦略」とは総合計画(平成24年~令和3年の10か年計画、来年新しいのを作ります)の大きな方向性の中で、人口ビジョンを定め、それを実現するための施策を策定するものです。要は、総合計画でバクっと方向決めたけど、人口のこととか考えたら(国からも地方創生って言われているし)、もっと具体的なものが要るので作ります!という戦略です。

委員会の発言の中で「この総合戦略は交付金をもらうためだけのものだったで絵に描いた餅で信ぴょう性に欠いても仕方ない」みたいなご意見もありましたけど、とんでもない。それなら、これだけの労力をかけて計画を作り、議論する意味がありません。

「総合戦略」の期間

第1期目:平成27年度~令和元年度の5年間

第2期目(今回):令和3年度~令和6年度の4年間(市長の任期に合わせるため短くします)

そう、第1期総合戦略は表紙からしてインパクトのあるものでした。

これですね。詳しくはこちら

表紙には

“おもてなし”の心で私たちのまちへの自信とつながりを取り戻し「誰もが住みたい、住んで良かった」と感じるまちを実現する

という基本理念が掲げられています。

これが第2期では、こうなります。(あくまで素案なんで皆さんのご意見で変わるかもしれません)

「おもてなしの心」が削除されています。この心を無くす辺りから、「ん?」となります。では、中身にいきましょう。

まず、総合戦略のゴールについて。第1期ではこうでした。

それが第2期ではこうなりました。(あくまで素案なんで皆さんのご意見で変わるかもしれません)

人口ビジョンのこのグラフをもとにしたゴール設定です。

分かりにくいのでグラレコ風に解説しながらまとめますと、

2020年目標だったものが2024年に先延ばしされました。しかし、最終のゴール設定44,000人は変わりません。(数学的に理解に苦しみます・・・)

もう一点、今回の第2期総合戦略では、

30歳代の働く女性をメインターゲットに設定し、

・子育てしながら仕事ができる環境の醸成

・子ども達への自然資源や地場産業を活用した教育プログラム(※)

・健幸プログラムの充実と健幸づくりによる交流人口の拡大(※)

・子どものICTを活用した教育(※)

・創業支援と既存産業の競争力の強化

・企業誘致できる場所の確保

・移住、定住の支援

・大阪を代表する里海里山づくり

・行政手続きのオンライン化、住民票などのコンビニ交付(※)

(※:既に実施始めているもの、決まっているもの)

などに積極的に取り組む、となっています。

上甲質問「30代子育て女性へ特化した事業展開、とてもいいと思います。ここに重点を置くという事は、限られた財源の中で、どこか他のところで、事業をやめたり、我慢したり、市民に負担をお願いしなければならないところがある。それはどこか?」

市長「これまでの総合計画、総合戦略の反省の上に立っている。前回の総合戦略の柱は民意によって止められた「総合こども館」が中心に座っていた。阪南市には時間がない。具体的には、、、すべての事業に対して痛みを分け縮減をする議論をしている。行財政構造改革プランを作りなおしている。」

その部分のyoutubeはこちら。市長の話長いですけど、聞いてください。

見ていただくと、よくわかると思います。

これらをはじめとして、たくさんの指摘をさせていただきましたが、総じて他の委員も指摘したように、ビジョンも現実性もない総合戦略でした。

これから12月議会に向けて、しっかり準備をして取り組みたいと思います。頑張ります。

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