(仮称)阪南市西部丘陵地区産業集積用地造成事業の住民から大阪府への意見について

先日の市政報告会でも「住民からの意見はどのようなものが多かったのか?」とのお話もありましたので、現段階ではありますが、少しまとめておこうと思います。

意見については大阪府が公表をしています。

9月16日~10月31日の一か月半の間に方法書についての意見書が333件寄せられ、それの概要を見てみますと、

こんな感じになります。事業計画についてが81件、地象についてが50件、水象(すいしょう)についてが27件、となっています。ただし、333件寄せられた意見に対して上記全て足しても244件です。よって府のほうで同じ意見はまとめたりしていると思われるので、数がそのまま意見の数ではないと思うので、あくまで参考として、です。

細かく見ますと、事業計画81件の中身については、

交通についてが17件、搬入土の管理についてが13件、事業目的についてが10件、と続いています。

地象について50件も中身を見てみます。

半分以上が土砂災害についてです。

水象27件については、

河川への心配が半分ぐらいになっています。

全体的に細かく中身を精査し、主だった意見をピックアップします。細かいところは大阪府のデータをご覧ください。

住民の意見(抜粋)

・産業集積用地の造成を目的とすると記載されているが、建設残土の処分場が目的ではないか。

・10数年後に企業誘致できるか疑問

・社会情勢の変化等による施工途中の延期や中止、計画の中止などの不測の事態発生時に原状回復などについて十分対応できるのか。

・土砂搬出入時の交通量抑制対策

搬入土の土砂の品質などの確認方法

・水質検査で基準を超えた有害物質が検出されるなど、異状があれば、土や排水にどのような措置をとるのか。

・工事現場、工事車両の防塵対策

・搬入土の汚染に伴う地下浸透水による水質汚染の可能性

・方法書の環境配慮の内容に、土壌汚染について管理方法等を追加する必要

・東新池の堰堤の安全性に開発の影響がないのか。

・本事業の切土・盛土の方法が安全とする根拠

・工事中や造成中に線状降水帯が起きたら盛土が崩れて甚大な被害

土石流災害が発生するおそれがあり、危険

・地球温暖化に伴う降水量予測を考慮した沈砂池および調整池の容量・性能とする必要がある。

・東新池堰堤の新設あるいは補強工事を考えているのか。

・生態系豊かな、生物多様性を育む自然林を残してほしい。

・茶屋川及び田山川の海域でそれぞれ水質調査

・緑豊かな箱作の山々の景観が損なわれる。

・分りやすく説明会などを開催し、地域住民が納得できるよう、丁寧な説明をすべき。

・市長や議員はもっと市民の意見を聞くべき。

今後は・・・

上記のご意見を踏まえて、市長が学識経験者らからの意見も聞き、大阪府知事に意見を提出します。

また進捗が明らかになりましたら、このブログでもお伝えいたします。

12月議会での一般質問における、市の認識(現状)

・当事業は「残土処分場の建設」ではなく「建設残土の処分を伴う産業集積地の開発」

・大阪府下で見ると箕面森町の宅地開発事業が切土811.9万㎥、盛土が1505.7万㎥、差し引きすると外部からの建設残土受け入れは693.8万㎥。決して阪南市の本事業が大阪府下最大の事業ではない。

・市民の安全・安心が最優先

・本事業とメガソーラーと比較するのはナンセンス。メガソーラーはもともと土砂の搬入がほとんど必要ない。そのために大規模メガソーラー開発に対して大臣からの環境負荷について意見が出ているのだ。本事業は企業誘致用地の開発という大きな目的がある。

《活動》12月議会 等 5

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