阪南市の観光振興戦略ビジョン:海が見える。訪れてよし、住んでよしの観光交流

先日、阪南市観光振興戦略ビジョン策定委員会を少しだけですが傍聴させていただきました。

第5回目になるこの委員会の内容は先日パブリックコメント募集された「観光振興戦略ビジョン(素案)」の総まとめです。

 

阪南市の観光のこれからを考え、決める大切な会議です。メンバーはそうそうたるもので、上記の素案の最後の方に名簿がありますが、こんな感じです。

阪南大学国際観光学部教授
和歌山大学観光学部准教授
大阪観光局 魅力創造部地域素材開発担当部長
関西エアポート株式会社総務人事部 地域交流グループリーダー
西日本旅客鉄道株式会社 和泉砂川駅長
南海電気鉄道株式会社 営業推進室営業部長
阪南市商工会 事務局長
阪南はなやか観光協会 事務局長
尾崎漁業協同組合長
西鳥取漁業協同組合長
下荘漁業協同組合長
大阪泉州農業協同組合 南部営農センター長
株式会社池田泉州銀行 阪南支店長
株式会社紀陽銀行 尾崎支店長
市民(公募)
市民部長
総務部 みらい戦略室長
事業部 農林水産課長
事業部 都市整備課長
生涯学習部 学校教育課長
生涯学習部 生涯学習推進室長
市民部 商工労働観光課長

以上です。阪南市観光振興戦略ビジョンの中身を見てみますと、阪南市の目指す姿として、

海が見える。訪れてよし、住んでよしの観光交流

が挙げられています。阪南市民や事業者、観光客が主人公となり、それぞれが満足感を得ることのできる、既存の資源を最大限生かしたソフト中心の観光まちづくり、との事です。

これから5年間の取り組みはこんな感じです。

◆ものがたり性の構築◆

・歴史、文化、伝統等を軸とした観光資源、産品の整理を行い、着地型観光商品の造成などを行う。
・上記にあたり、キャッチコピーやブランド名等の統一を図り、また、ホームページやガイドブックと連動させる。
※地域の歴史・文化魅力発信事業/文化財啓発事業

◆通年型アクティビティーの開発◆

せんなん里海公園における自然体験学習プログラムを開発・充実させる。
・グランピングを導入する等BBQサービスの高規格化、フリーマーケットの定期開催通年型のアクティビティーの開発を検討する。
※体験等を通じた特色ある教育推進
・山中渓旧街道沿い、わんぱく王国等にてフリーマーケットや手づくり市の定期開催を検討する。 ※文化財啓発事業/山中渓地域振興事業
◆ハイキング・登山初心者への特化◆
・山中渓と銀の峰ハイキングコースを、登山初心者対象の専門コースとして位置づけ、ガイドによる講習会を開催する。また、季節に応じた内容や、ノルディックウォーク、トレイルラン等の多彩な企画を準備する。
※ウォーキングロード、ハイキングPR事業/健幸スポーツ推進事業山中渓地域振興事業

◆まち散策の拡充◆

・海浜部および各街道のコース整理を行う。(ものがたり性を踏まえた、名称設定を含む)。
・市民との連携を含めた、ガイドの育成、拡充を行う。
※ウォーキングロード、ハイキングPR事業/健幸スポーツ推進事業地域の歴史・文化魅力発信事業/文化財啓発事業健康プラットフォーム構築事業
・海苔づくりやウミホタル観察、漁港を舞台としたセリ見学等の体験プログラムを開発する。
・上記と連動した、産品販売の仕組みを整える。(定期~常設での販売機会の創出
※おもてなしの体験ツアー/創業・6次化支援事業地産地消推進事業
・レンタル自転車による周遊サービスを展開する。
・ミニベロ(小径の自転車)の導入等、ものがたり性やコース特性に応じた企画を検討する。
※健幸スポーツ推進事業チャリンコで行こう/海浜部サイクルロード整備事業

◆まち散策の拡充◆

・情報発信や産品販売の拠点として、市内造り酒屋漁協隣接鮮魚店、カフェ等の活用を検討する。
・上記における販売の仕組み構築、特売日設定等の販促施策を検討する。
※創業・6次化支援事業/地産地消推進事業

◆おみやげ、食コンテンツの開発◆

・意欲的な事業者を掘り起し、戦略的な新商品開発を行うことで十四匠事業を拡充する。
・上記と連動し、「見せる」「体験する」等の産業観光としての機能を持たせることを検討する。
はんなんマルシェ/夢のかけはし事業創業・6次化支援事業地産地消推進事業

◆リノベーション推進◆

・観光産業育成の観点から、既存事業の観光産業参入、新規企業を支援する。
・特に、海浜部山中渓を【交流重要地域】としてとらえ、リノベーション推進支援を行う。
※創業支援事業/創業・6次化支援事業/地産地消推進事業

◆ターゲットの絞り込み◆

1:関西圏観光の方々/大阪、京都、神戸、奈良、和歌山からの誘導を図る。
2:京阪神の方々/情報発信による誘導を図る。
3:阪南市民/地域再発見として、重要な広報の担い手として捉える。
※地域の歴史・文化魅力発信事業シティープロモーション事業
・主に「台湾」をターゲットとしてとらえ、その特性に適したプロモーションを検討、実施する。
※夢のかけはし事業/シティープロモーション事業
・関西国際空港及び周辺商業施設からの誘客手法についての研究を行う。
※夢のかけはし事業/おもてなしの体験ツアー

◆戦略的情報発信◆

・ガイドブック、ルートマップ等の紙媒体を制作する。
・プロモーション用ポスター、PR映像等を作成する。
※ウォーキングロード、ハイキングPR事業、地域の歴史・文化魅力発信事業、シティープロモーション事業、地産地消推進事業、おもてなしの体験ツアー
・告知、報告等動的情報を頻繁に更新できるインターネット公式サイトを稼働させ、SNSとの連動を図る。
Wi-Fi環境の整備や観光アプリの活用等を検討する。
・ラジオ、テレビ、情報誌を主力とした媒体ネットワークの構築、プレスリリース体制を構築する。
情報発信拠点の整備を検討する。

◆観光大使の活用◆

・ガイドブックやインターネット、各種イベントへの出演や登場頻度を増やすことで、認知度アップを図る。

◆入込数調査の実施◆

・各組織や施設と連携し、観光入込数の調査を行う。

◆アンケート調査の実施◆

・イベントやまち歩き等の参加者を中心に、満足度評価を中心とした、定型フォーマットによるアンケート調査を実施する。
・上記は、年間300~500サンプルを目標とする。

◆おもてなし気運向上◆

・わがまち再発見イベントとして、まち歩き等を市民主導での開催支援をする。
・ガイドの技術力向上を図るとともに、観光人材の育成を図る。
※地域の歴史・文化魅力発信事業地産地消推進事業おもてなしの体験ツアー
阪南市100景といった景観選出やフォトコンテスト等、市民主体で地元を評価し、再発見、新資源発掘を恒常的に行うよう啓発する。
※地域の歴史・文化魅力発信事業

◆ホテル誘致等◆

ホテル等事業者の誘致について、ゲストハウス、民泊の可能性を含めた調査検討を行う。

◆広域連携◆

・泉州プロモーション推進協議会、華やいで大阪・南泉州観光キャンペーン推進協議会等との連携を行う。

◆祭礼への支援◆

・祭礼等専用のポータル情報サイトを作成する。
・祭礼団体と連携して公式ガイドブックの発行を検討する。
※地域の歴史・文化魅力発信事業

◆観光協会組織体制の強化◆

阪南はなやか観光協会の組織体制を強化する。

◆DMO検証◆

阪南市版DMOの設置について調査研究を行う。


以上です、すごいですね!!事業目白押しです。

このビジョンでは「観光消費の観点から、阪南市民も「お客さま」と捉える。」としてますが、、、「何をするか」も大切ですが最も大切なのは「誰がするか」です。上に並んだ事業、すべて市役所と阪南はなやか観光協会で出来るでしょうか?できませんよ。市民が「稼ぎ」ながら「ワガゴト」として取り組める事業のサポートを市役所・観光協会がやる、、、このスタンスにシフトしないと、いつまでたっても「絵に描いた餅」です。市民も「市役所が全然やってくれない」スタイルから「私はこれをワガゴトにする」スタイルに変わらなければいけません。

さ!みんなで楽しく頑張りましょう!!

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