【財政特集】阪南市は本当に財政再生団体(倒産)寸前なのか、行財政を徹底検証。その(1)

ここから何度かに分けて「財政特集」ということで、市長や特定の政党が市長選挙前も選挙後も何度も言っている阪南市は本当に自治体として「財政再生団体(会社で言う倒産)寸前」なのかを検証したいと思います。何度かこのブログでも財政の事を取り上げてはいますが、いかんせん、言葉が難しい。。。内容も難しい。。。できるだけ簡単にまとめていきたいと思いますので、どうぞお付き合いのほどよろしくお願いします。

さて特集1回目の今回は「財政指標(市町村のお財布事情をいろんな角度から数字に表したもの)」から見てみたいと思います。

表にまとめましたので、この表をクリックしてみて欲しいと思います。

今回の比較は近隣市である高石市以南(堺市は政令指定都市で色んな事が違い過ぎるのでオマケ)で比較していきたいと思います。

財政力指数(平成27年度決算)

まずは上記の表、1番左から。

これは市町村の「財政力」で、過去3年間の平均値になります。この指数が高いほど、財源に余裕があると言えます。

阪南市は0.54。決して良い数字ではありません。泉州の中でも後ろから2番目です。大阪府全体でも後ろから7番目。大阪府下の「市」の中では最下位です。

これは阪南市の収入(税収)がとても低い上に、行政としてやらなければいけない事が多いことを表しています。

経常収支比率(平成27年度決算)

これは一般財源のうち、絶対出さなければならないお金の割合です。詳しくは昔の記事(2015年9月25日)に書いています。低ければ低いほど良い数字です。

阪南市は97.4%、前年度99.8%よりは若干改善しました。が、そんなに良い数字ではなく、泉州では忠岡、熊取、岬、和泉に次いで5位ですが、大阪府全体(大阪市・堺市を抜いた42市町村)でいうと29位になります。

近年は社会保障費(医療・介護・年金・生活保護など)が増え、なかなか下がりにくい傾向にあります。

実質公債費比率(平成27年度決算)

市町村の地方債(借金)の償還金(返済額)の3年間の平均です。

阪南市は9.9%。泉州では和泉市、熊取町に次いで3位です。

将来負担比率(平成27年度決算)

市町村が将来負担しないといけない借金の財政規模に対する割合です。この数字の大きい市町村は借金残高が将来財政を圧迫する可能性があります。

阪南市は59.2%。

和泉市や田尻町は別格でスゴイですが、阪南市も将来にツケを回さないように頑張っています。

 

ラスパイレス指数(平成27年度決算)

これは公務員給与の指標です。市町村の公務員の給与を国家公務員(行政職)を100としたときの指数です。

阪南市は98.9。

以前は100を超えていて「阪南市の公務員は給料もらい過ぎ!」となっていましたが、現在落ち着いています。が、市町村の財政のうち大きな部分を占める人件費、これからもしっかり将来を見据えて抑える努力は必要です。

今回の特集はここまでとしたいと思います。ある一部分の数字だけを拾い上げると「危ないんちゃうか!」となりますが、違う角度からすると「阪南市も頑張ってるじゃないか」となります。闇雲に危機感煽ったり、市政の悪い所だけを大きく宣伝すると客観的な見方が生まれませんし、何より「市民のまちづくり参加」への元気は出てきません。みんなで協力して、前向きに、積極的に、伸ばす所は伸ばす、ダメなところは検証して正す、これをしなければいつまで経っても自立なんかできません。私も一議員としてしっかり冷静に判断していきたいと思います。

つづく・・・その(2)

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