いま、阪南市で知っておいて欲しい7つのこと。その(1)総合こども館のこと。

これから7回に渡ってブログ記事をシリーズ化してお届けしたいと思います。テーマは「いま、阪南市で知っておいて欲しいこと」。阪南市のこれまでの事や現状をまとめて、今後どうするべきかというのを各テーマに沿ってまとめたいと思います。

まず、シリーズ第1回目は「総合こども館」のこと。いわゆる子育て拠点整備のことです。

これまでの経緯

●平成27年12月 阪南市はご存知の通り財政が脆弱で、色んなインフラ整備が一気には出来ません。それまで、慢性化していた市立病院の赤字体質を平成25年に改善し、まず「地域の安全の確保だ」ということで万が一の時の避難所になる小中学校の体育館の耐震化をし、次に「子ども達の安全確保だ」ということで義務教育である小中学校の耐震化を実施、平成27年度に完了するめどが立っておりました。そして、いよいよ「就学前の子ども達の安全確保だ」となり、総合こども館計画(市内7つの幼保を旧家電量販店跡地へ一極化する計画)へと進んでいきました。12月8日に市から事業の提案説明があり、ここから膨大な議論が始まります。《平成27年12月11日のblog

●当時市長をはじめ市役所による市民説明会も計24回行われ、たくさんの意見が出されました。議会でも相当な時間を費やして議論が行われました。厚生文教常任委員会として視察《平成28年2月9日のblog》も行かせていただき、私も両手放しで賛成ということではなく、問題点をたくさん指摘し議論をさせていただきました。特に進め方、情報公開、市民説明に関しては何度も何度も指摘させていただきました。

●平成28年3月 3月議会で初めて総合こども館について建物購入にかかる議決案件が提出されます。この補正予算に対して特別委員会が設置され議論がされます。《平成28年3月5日のblog》《平成28年3月7日のblog》我々も相当な議論をし、阪南市の財政状況や、将来の阪南市のこと、今の子ども達の安全確保を第一に考え、補正予算に関しては賛成多数で議決されました。

●平成28年4月 市議会に総合こども館整備特別委員会が設置され、子育て拠点についての議論されます。《平成28年4月20日のblog》以後、今まで通算19回の委員会が開催されました。市民の皆さんからたくさんの反対署名が提出いただいたり、住民投票条例の議論など、さまざまな経緯があった中、阪南市長選挙へと進んでいきます。

●平成28年10月 市長選挙で総合こども館一極集中の白紙撤回を公約とした水野市長が当選。即「総合こども館」事業廃止、1か月後に市議会への報告。《平成28年11月24日のblog》市内部組織であるプロジェクトチーム(PT)が立ち上がり、子育て拠点整備について議論が始まります。以後、保護者説明会・市民ワークショップ計13回、そして20回のPT会議が開催される。市長選挙の結果を受け、私ももっと市民の声を近くで聞かなくてはならないと反省し、4月から市政報告会を毎月定例化。《平成29年4月22日のblog

●平成29年4月 PTから市長に旧家電量販店(公立)・まい幼稚園(公立)・下荘保育所(民営化)の3極案が提出されるものの、市長から議会に提出された中間とりまとめは旧家電量販店(公立)・まい幼稚園(公立)・下荘保育所(公立)・はあとり幼稚園(公立)の4極案。議論が紛糾。《平成29年4月27日のblog》《平成29年4月28日のblog》《平成29年5月15日のblog

●平成29年5月 阪南市の財政の事や、市民の意見などを踏まえ、「旧家電量販店跡地は幼稚園・保育所・認定こども園などの子育て施設にしてはならない」と市議会16人の総意として市長に伝える。それを受けて市長が旧家電量販店跡地は子育て施設にしないと決断。《平成29年5月29日のblog》そして国の交付金3億6700万円の返還を決定。《平成29年6月19日のblog

●平成29年8月 今任期最後の子育て拠点整備特別委員会。最終的に市長の具体的な方向性は出ず、問題の解決・進展には至らない。《平成29年8月17日のblog》ただし、公立を認定こども園化する方向で進めること・運営主体は民営化を基本とすること・まず尾崎幼稚園と保育所の新築移転を進めること、この辺りは決まりました。

これからのこと

●今まで私はそれぞれ大切な場面で、阪南市の財政状況や将来の阪南市の事など、しっかり現実を見つめて判断してまいりました。もちろん市長選挙の結果は真摯に受け止め、反省すべきは反省し、二度と同じ轍を踏まないように進んでいかねばなりません。しかし、現時点では議会と市長がかみ合わず、なかなか前に向いて進んでいないのが現状です。これからは、議会も市当局も人の揚げ足取りではなく、「阪南市はもうダメだー」と後向きな意見ばかり出すのではなく、前を向いて議論し、エンジン全開で実行していかなければなりません。

●まずは市長が方向性を責任もって、一刻も早く判断しなければなりません。議会からの提案というのも方法の一つでしょう。できることを一つ一つクリアしていかなければなりません。

●私個人の意見としては、総合こども館が白紙になり、それ以降の市政の経緯も踏まえると、とりあえず尾崎・東鳥取・西鳥取・下荘の各地域に幼保施設を一つずつ、4極に集約し、それから民営化の議論を進めていくという段階的に進めるのが、現時点では現実的かな、と考えています。もちろん子ども達の安全確保は第一とし、財政シミュレーションや、経済効果、他の事業とのバランスもしっかり取りながら。私はことあるごとに何度も言っていますが、阪南市は今までに経験したことのない急速な「人口減少・少子高齢化」に立ち向かわなくてはなりません。財政状況はますます苦しくなるでしょう。今しっかりその問題に対峙し、前向きに矢を打たなければ、阪南市はそれこそ可愛そうな将来になってしまうと考えます。皆さんと共に知恵を絞り、力を合わせて進んでいきたいと思います。

以上、子育て拠点整備についてまとめました。この件に関してはマスコミでも相当報道され、またチラシや街頭演説もたくさんあり、市民たくさんの方が興味をお持ちになったと思います。今まで他人事だった市政が急にワガゴトになった方もいらっしゃるでしょう。やはり、政治は、まちづくりは、市民皆さんのものです。その最たるものが選挙です。来週から始まる市議会議員選挙では候補者の主張をしっかり聞いてもらって、ウワサ話に流されず事実を確認し、選挙には必ず行ってほしいと思います。あなたの一票がこれからの阪南市の方向性となります。

写真は市役所前の風景。祭りの提灯がズラッと並びました。

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